中医学(中医学基礎理論・中医診断学・中医内科学)を詳しく説明する一般社団法人国際伝統中医学協会の「中医学大辞典」
望色

望診

望色(色をみる)

望色は「色診」ともいい、すなわち病人の皮膚の色と光沢を観察することである。色は色調のことであり、光沢は明度のことである。古人は色を青・赤・黄・白・黒の五色に分けた。
いわゆる五色診である。面(顔)色の変化は、最も著しく、見やすいの で、中医学においては、面部の色診を望色としている。

面部色診の原理およびその臨床意義

「素問」では「五色は、気の華(精華)である」といい、
「四診抉微」は「気は臓か ら起こり、色は気に随って華になる」といい、
「霊枢」では「十二経脈、三百六十五絡脈、その気血はすべて面部に上り、空竅に注ぐ」と述べている。

要するに、面部の色沢は、臓腑経絡の気血精微によって栄えられ顔色と内臓は、相互につながっている。中医学の五行学説と蔵象学説によって、五臓に対応する五色は、
肝一青、心一赤、脾―黄、肺ー白、腎ー黒である。

望面色とは、顔色を診ることであり、顔の色と顔の光沢の二つを含む。
「望診遵経」では、「光明潤沢は気であり、青赤黄白黒は色である」と述べている。

光沢は、気に属し、陽に属し、臓腑精気の現れである。
光沢によって、臓腑機能の盛衰、疾病の軽重・予後の善し悪しを知ることができる。栄潤光沢なら、臓腑精気がまだ衰えておらず、予後がよい。晦暗(暗くてくすむ)枯稿(枯れる)なら、病が重く、予後不良である。

色は血に属し、陰に属し、血液の盛衰と運行・疾病の種類と性質を知ることができる。
「霊枢」では、「青黒は痛、黄赤は熱、白は寒」といわれる。

臨床では、面部の色沢を観察することで、臓腑気血の盛衰や邪気の種類が知られ、更に疾病の軽重順逆と予後を判断することができる。

顔と臓腑の配属

顔にある臓腑の配属は諸説あるが、現在では、『霊枢・五色篇』の配属法が、一般的である。
具体的には以下に述べる。

1.名称

鼻は明堂と、眉間は闕、額は庭、頬側は藩、耳門は蔽という。

2.配属

顔面部の各部位は以下の臓腑に属する。

  • 庭は顔面部
  • 闕の上は咽喉
  • 関の真ん中(印堂)は肺
  • 闕の下(下極・山根)は心
  • 下極の下(年寿)は肝
  • 肝の両側は胆
  • 肝の下(準頭)は脾
  • 脾の 両側(方上)は胃
  • 顴の下(中央)は大腸
  • 大腸の外側は腎
  • 明堂(鼻端)の外上方は小腸
  • 明堂の下は膀胱と胞宮

望色十法

汪宏は「内経」の理論から、自分の臨床経験をまとめて、浮沈・清濁・微甚・散博・沢夭などの十法を提出した。
「望診遵経」では、「およそ望診の時は、まず部位を分け、後に気色を観し、五色の精微を知る。
これには、十法の綱領を知るべきである。」と述べている。この十法は望色において重要な意義がある。

浮沈:

色沢が皮膚に浮き上がるように見えるものは「浮」であり、皮膚下に隠れるものは「沈」である。
浮は病が表または六腑にあり、沈は病が裏または五臓にある。
もし、最初は浮を呈し、その後沈になれば、それは病邪が表から裏に入ったことを示し、その逆は、病が裏から表へ出ることを示す。

清濁:

色沢が清明なのは「清」であり、暗濁なのは「濁」である。清は病が陽分にあ り、濁は病が陰分にある。
もし色沢が清から濁へ変われば 、病が陽から陰へ入ること という。その逆の場合は病が陰から陽へ出ることを示す。

微甚:

色沢の淡浅であるのは「微」といい、濃深であるのは「甚」という。
微は正気虚弱の現れであり甚は邪気充実の現れである。

散樽:

「散」は散開であり、「摶(せん)」は壅滞(滞る)である。 散は、新病や軽症のことであり、摶は久病(病が長く経過する)や重症のことである。もし色が摶から散に転じれば、疾病が好転する兆候であり、その逆は悪化の兆候である。

沢夭:

「沢」は潤沢であり、「夭(よう)」は枯れることである。 沢夭は、予後の善し悪しに関わる。
夭から沢へ転じるのはよい方向に向かっていることを示し、その逆は予後がよくないことを示す。
つまり、十法によって、疾病の表裏・陰陽・虚実・予後などを知ることができる。

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