中医学(中医学基礎理論・中医診断学・中医内科学)を詳しく説明する一般社団法人国際伝統中医学協会の「中医学大辞典」
望排泄物

望診

望排泄物(排泄物をみる)

排出物は、組織器官に分泌された涎・沸・唾・涙・汗のような分泌物、体外に排出された大便・尿・月経のような代謝産物、および病で形成した痰・膿・嘔吐物のような病理的な産物などを含む。
大便、尿、月経、帯下、汗などは、別の章節を参照のこと。排出物は、体内各臓腑の生理活動と病理活動の産物であるので、その色、性状、量などの変化を観察することによって、関係する臓腑の病変を知ることができる。

痰は、肺と気管から排出される粘液であり、濁って粘稠したものを痰とし、澄んで希薄したものを飲とするが、併せて「痰飲」「痰濁」ともいわれる(痰を略称する)。

黄色くて粘稠した痰は熱痰に属し、津液が熱邪によって濃縮したためである。

白あるいは灰黒点を帯び、希薄した痰は寒痰に属し、これは、陰寒内盛または陽気不足で、水湿が気化できずあつまって形成されたものである。

希薄で泡沫が多い痰は風痰に属し、通常風に挟まれ上に上がり清竅を乱す。往々にして眩暈、頭項硬直、胸部苦悶などの症状を伴う。

白くて痰が出やすいものは湿痰に属し、多くは脾虚で運化できず、水湿が停聚して痰 となる。

痰が少なく吐きにくいものは燥痰に属し、これは燥邪が肺を侵し、肺津の損傷または肺の陰虚津虧による。

痰の中に血が混ざる血痰、あるいは鮮やかな鮮血を伴う喀血は、いずれも熱が肺絡を傷付けたためである。肺熱壅盛と陰虚火旺が考えられる。膿のような痰が出て、特に朝起床時と体位変換時に咳をする、痰が多い、臭気を伴うものは肺癰である。熱邪が肺を侵し、熱毒が長く肺に蓄積し、組織が腐敗することによる。 

涎と唾

涎は口腔より出てくる希薄な粘液であり、唾は口腔から吐き出された泡沫様の粘液で ある。
多量な薄い涎が出るのは脾胃虚寒に属し、粘稠な涎が出るのは脾胃湿熱に属する。
流涎し、特に寝る時にひどいものは脾気虚、胃熱、虫積などの病症が考えられる。中風など顔面麻痺の時にも見られる。

嘔吐物

嘔吐は胃気上逆によるものであり、様々な疾病にて引き起こされるが、その嘔吐物の性状、色および量などの変化で病症の寒熱虚実を知ることができる。

無臭で希薄なものを嘔吐するのは、寒嘔である。これは陽気不足のため、水穀を腐熟 できず、胃の和降機能が失われて起こるものである。多くは脾胃陽虚または寒邪犯胃による。

酸っぱく臭い物を吐くのは熱嘔であり、これは邪熱犯胃または肝経鬱火が原因で胃熱が上逆したためである。

匂いの臭いをげっぷしたり、呑酸したりするものは「噯腐呑酸」という。これは消化不良で食べ物が胃にたまって発酵したためである

嘔吐物には消化されていない食べ 物が混ざり、飽満感、腹痛を伴い、暴飲暴食による食積に属する。
薄い痰涎を嘔吐し、口渇するが水を飲まず、舌苔厚膩や胸院脹悶などを伴うものは痰飲に属する。これは痰飲が中焦にたまって胃気が上逆したものである。

黄緑色の水液ようなものを吐き、口苦、胃院脇肋脹痛を伴えば、これは肝胆湿熱または肝胆鬱熱が考えられる。
肝気が胃を侵し、胃気が上逆し、胆汁が熱に迫られて外に溢したものである。

鮮紅な血液、暗色な血塊、またはコーヒーような茶褐色の物が吐き出されば、胃熱あるいは肝火犯胃による出血が考えられる。

中医学の実践診断法
【未病治診断士®|
養成講座】
https://chuigaku.or.jp/mibyouchi-lp/

 

中医学の基礎を修得する
【未病治Basicアドバイザー|養成講座】

https://chuigaku.or.jp/mibyochi-basic-advicer-lp/

 

一般社団法人国政伝統中医学協会
【認定講座一覧】
https://chuigaku.or.jp/kouza/

>健康養生を実践するための中医学スクール

健康養生を実践するための中医学スクール

あなたは“健康”について真剣に考えていますか?誰もがずっと元気で健康な毎日が続くと疑いません。夢や目標、将来のVISIONへ向かって仕事や責任、そして家族や愛する人のために あなたはなくてはならない存在のはずです。愛する人、愛する家族のために、予防養生・健康長寿を維持するための伝統療法、そして自然治癒力を引き出し、 活力を補うための知識と方法を修得してください。